朝,宿を発とうと駐車場に駐めた自転車に向かう。
すると宿屋のご夫婦がなにやら我々の自転車を見つめて心配そうにしている。
あ!自転車を破壊して盗まれたと勘違いしてるんだ!!
用心深い相方は泊まるときは前輪を外して部屋に持ち込んでいたのである。
相方が持っていた前輪を見てほっとするご夫婦。
「言ってくれればちゃんと建物の中にしまってあげたのに」
のようなこと(多分)を親父さんに言われる。
積み込む荷物に空のペットボトルがあるのを見つけてすかさず水を汲んできてくれる親父さん。
「目的地は?」(日本語がわかるのか現地語でそうなのかモクテキチって言っていた)
的なことを聞かれ,
「ソウル」
と答えると
「あと200kmもあるぞ」
のようなことを言われる。
でもあと200km,ゴールが見えてきた!!
聞慶の街から国道への抜け方はわかりにくい。
しばらく迷う。
ルートに決めていた国道のインターに向かうとめずらしく自転車禁止の標識。
仕方なく旧道へ。
風景は木々,河,山。
これから山を抜けることを顕わにする景色だ。
しばらく走ると元の国道と合流。
その先に鎮南という場所の渓谷のサービスエリアを見つける。
天気は快晴,川に入りたくなる。
そしてまたそこにかかる単線の鉄道橋が良いアクセントだ。
韓国のサービスエリアは日本人の感覚からすればボロいところばっかりだが,
ここは渓谷に来る観光客を想定して色々遊べるようになっていて面白い。
朝に聞慶で箱買いした韓国版エンゼルパイ「情」を食べてまったりしたり,
明らかに使われていない鉄道橋を渡ってみたり。
美しい韓国の山あいの景色を眺めつつ自転車を先に進める。
途中に大きくてきれいなサービスエリアを発見。
国道3号のサービスエリアは当たりが多いようだ。
どうやらそこは陶磁器展示館が併設されている模様。
サービスエリア内に普通に焼き窯があったりする。
しばらく街もなさそうなのでここで昼食を摂ることに。
メニューが読めないので日本でカレーがどこでも食べられるようにきっとこれならあるはずだ
ビビンバ
やっぱりあった。
一緒に出てくるナムルやキムチにも地域性があってここのはだいぶ田舎的な素朴な感じがある。
個人的には瓜の炒め物が気に入った。
ちなみにここで買ったコカコーラはあれっと思う味。
この味って世界共通じゃなかったのか?
峠を越えると慶尚北道から忠清北道へ。
特産品もりんごから桃へ。
これまで景色はりんご畑だったのだが,峠を越えたとたんに道ばたに桃の看板が立ち始める。
道ばたで売っているのもりんごから桃へ。
りんごも桃も走っているととっても魅力的に見えるのだが何せ量が多い。
すごい量で,また日本では有り得ない安さで売っている。
こんな出店がハイウェイ並みの国道の道ばたに出ているからびっくりだ。
山あいを抜ければ都市,忠州。
ここで大型スーパーを探すことにする。
看板が出ていたロッテマートを探すも道がわからず,結局着いたはEマート。
おもしろがって全館を回る。
電気売り場はメーカー別の陳列,噂のキムチ冷蔵庫も主力商品だ。
日本で言う白物家電も白の他に赤紫があるのもお国柄。
食品売り場で色々補給。
飲み物が安いのは相変わらず。
乳飲料が豊富なのは韓国の特徴。
日本で言う菓子パンのようなものはあんパンぐらいしかない。
輸入品は無駄に高い。
魚は国内物,冷凍物が中心。
日本みたいに世界の海の幸が揃っているという訳ではないのだ。
今回一番面白かったのは寿司。
1貫50円的なノリで売っているのだが,何かがおかしい。
軍艦巻きが緑
軍艦巻きに巻いてあるのは海苔ではなく胡瓜。
そしていなり寿司にも何かネタを載せたい。
何てことだ。
思わず購入。
スーパーを出たら18時を回っていたのだがもうちょっと先の温泉地を目ざしてみようと頑張る。
だんだん暗くなっていく道。
何とかここまで明かりは続いていたのだが,国道38号に乗り換えようとしてインターを上るとそこは真っ暗だった。
真っ暗なハイウェイ並みの国道に自転車で突入?
無謀すぎて急遽断念。
このあたりで宿を取ることに。
幸い通りがかりのサービスエリアに一軒モーテルはあった。
とりあえず地名は田舎過ぎてハングルでしか書かれていない。
読めない。
まずは飯だと適当に店に入る。
それなりに賑わっている店。
写真を指差して適当に注文。
出てきたものは明らかにすき焼き。
あの辛い韓国料理じゃない前からよく知っている味。
そして納豆の臭いを発する汁物も一緒に。
とりあえず辛い,が,これは…恐らく味噌汁!
日本料理店ではなさそうなのだが不思議なものだ。
先ほど通りがかったモーテルに戻ってみる。
覚悟はしていた。
そもそもモーテルとは書いてあるけどトレードマークの温泉マークがない。
田舎の幹線道路沿いにぽつりと一軒。
こういう立地は日本でも見てきた。
そう,こんなところにあるのはラブホ!
名前は「ネバーランドモーテル」。
外には「AVちゃんねる見られます(多分)」の幟。
遂に,でもどうしようもない。
突入してフロントのおじいちゃんに交渉。
きっとこのおじいちやん,やってくるカップルの観察だけが楽しみなんだろうなぁ。
結局英語混じりの何かが通じず息子が出てくる。
言われたことを要約すると
「おまえらアメリカのモーテルと勘違いしてないか?本気でここに泊まるのか?ダブルベッドだけどいいんだな?」
まあどうしようもない。
自転車を中に置かせてもらって荷物を持ったら「他の客が来る前にさっさと部屋に入れ」的な感じに。
色々な道具の自販機があったりサニタリーグッズが1種類追加されている以外は部屋は至って普通。
掛布が2枚用意されていたので寝具も何とかなった。
「モーテル」に何でもひとくくりにされてる韓国ならではの出来事。
本日の使用金額
(全部書き上げたときに集計すればいいか…)
本日の走行記録
走行時間(停止時間含まず) 5時間17分
走行距離 90.84km
平均速度 17.1km/h


